居抜きの意味と、居ぬき物件のメリット

 「居抜き」とは、家具や設備などをつけたままの建物の状態。一般的な会話でいう「居抜き」の意味は、「居ぬき物件」や、旧店舗が残した設備を利用して新店舗が出店する「居抜き出店」を指します。
■「居抜き」や「居ぬき物件」を利用して出店する意味
 「居抜き」や「居ぬき物件」を利用して出店する意味は、内装リフォームの施工費用を大きく削減できることや、短期間での開業ができることにあります。また、旧店舗の顧客をある程度取り込めることもメリットの一つ。「居抜き」や「居ぬき物件」で特に人気の高い分野は飲食店のほか、美容室や歯科医院など。美容室も歯科医院も専門的な設備が必要なので、そうした設備の整っている「居抜き」や「居ぬき物件」を利用する意味はより大きくなります。旧店舗のオーナーが、移転ではなく廃業をしたり、まったく新しい形態や内装の店舗を別の場所で始める場合などに、居ぬき物件が流通することが多いようです。

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美容室や歯科医院で、居抜きや居ぬき物件を利用する際の注意

 「居抜き」や「居ぬき物件」を利用して出店する場合、その意味を半減させるようなデメリットがあることもあります。それは、実際に営業を始めた後に、その居ぬき物件の不便な点や欠点に気付いた場合。営業上、致命的な問題であれば、大きな改修が必要となり、かえって多額のお金がかかることもあります。また、法律の改正などで、改修を余儀なくされる場合もあり得ます。
■「居抜き」や「居ぬき物件」には造作譲渡料が必要
 「居抜き」や「居ぬき物件」を購入・賃貸する際に注意したい点はほかにもあります。まず、造作譲渡料の確認。造作譲渡料は旧店舗から設備や内装などを受け取る際に支払うお金のことで、以前は「権利金」と呼ばれていたもの。大家さんではなく、旧店舗に対して払います。格安または無料の場合もあり、交渉によって価格が下がることもありますので、きちんと確かめ、納得のいく価格で譲り受けましょう。また、旧店舗の評判は、良くも悪くも新店舗に影響します。旧店舗があまりに評判が悪い場合、集客に苦労することになるので、その点もしっかり下調べしましょう。
 飲食店や美容室、歯科医院など、店や医院を開業したり、「居抜き」や「居ぬき物件」を購入・賃貸することが、初めてという人も少なくないと思います。必ず専門家を間にはさみ、残置物の程度とその価格が適正かどうかを確かめてもらうことも大切です。居ぬき物件を賢く利用して、飲食店や美容室、歯科医院など、新規開業を成功させましょう。


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